レナート・カノーヴァ氏の練習理論について

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こんにちは!

陸上中長距離界では、ダニエルズ氏、リディアード氏など様々なコーチがいらっしゃいますが、今回はその中でも私が気になり、参考にしたいと思ったレナート・カノーヴァ氏の練習理論についてまとめてみました。

 

レナート・カノーヴァ氏の練習理論の概要

レナート・カノーヴァ氏の練習理論をざっくり説明しますと、持久力とスピードを同時並行で鍛えていきます。

目的のレースが遠い場合は両者を切り離し(ジョグとダッシュ系のような感じ)、目的のレースが近づくにつれて持久力とスピードをレースペースに近づけていきます。

ダニエルズ氏やリディアード氏は期分けの最初の段階では、低強度を中心とし、スピードはほとんど入れないというものでした。

私は、何回かこのような方法を試しましたが、やはり遅い動きに慣れ切ってしまい、その後スピードを取り戻すのが困難な感覚がありました。

ジョグメインでもヒルスプリントなどのダッシュ系は入れておくというカノーヴァ氏のやり方は良いと感じました。

 

 

カノーヴァ氏が重視するもの

カノーヴァ氏が練習において重視するものの中には、以下のようなものがあります。

 

特異生

まずは、特異性です。

他の言葉で言い換えれば、専門的、実践的、特殊性といった感じです。

彼は特に、レースペースの90%〜110%のペースを特に重視されています。

マラソントレーニングでは、ハーフマラソンの距離以上、マラソンペースの90%以上の練習以外の練習は特異的ではないとおっしゃっています。

ただし、特異的な練習だけすれば良いというわけではありません。

後ほど説明します。

 

リカバリー

次に、リカバリーです。

ハードな練習の間は2〜4日空けることを推奨されています。

さらに、体をしっかり休ませる時間を作るため、1部練習が多いことや完全休養を容認されているのも特徴です。

これは少し言いすぎかもしれませんが、ジョギングはトレーニングにならないのにリカバリーを遅らせる、それなら家で寝ていたほうがましだということもおっしゃっています。

確かに、リカバリージョグというものはなく、ジョグでは多少なりとも疲労はするので、無駄な疲労は溜めるなということを言いたかったんだと思います。

 

特異性と一般性の関係

そして、特異性と一般性の関係です。

今までの理論を見ると、レースペース付近の練習が大事で、それ以外はトレーニングにならない、だったら完全休養みたいなイメージを持たれるかもしれませんが、それは違います。

特異的な練習の他に、レースペースから離れた有酸素系能力や無酸素系能力、筋力などはそれぞれ別々に組み上げるそうです。

この一般的な練習はそのままレースにつなげていくことはできませんが、一般的な練習は家の材料を組み立てることであり、特異的練習は家を組み立てることだと彼は例えています。

 

変化走

また、彼は変化走を重視されます。

「ケニア人はレース中に回復する」というのは彼の言葉です。

このレース中に回復させるのに重要なトレーニングがファルトレクなどの変化走です。

生理学的に見ると、変化走の目的は乳酸除去能力の向上や細胞膜の透過性の向上などと説明されます。

乳酸が一時的に蓄積してもペースを落とせば、その蓄積した乳酸を処理することが出来ます。

乳酸は単なる疲労物質ではありませんが、蓄積すれば体が動かなくなってしまいます。

この乳酸の処理の速度を早めるのが、ファルトレクなどの変化走の目的です。

 

 

カノーヴァ氏の期分け

カノーヴァ氏の期分けの考え方について説明します。

 

導入期

期間は3週間です。

長時間走中心で、ヒルスプリントで速筋線維の動員も促すそうです。

 

基礎構築期

期間は2ヶ月間です。

LTペース付近での持続走を重視します。

目安の時間やペースは以下の通りです。

800m走者 20〜40分 800mの自己ベスト×1.4〜1.5のペース

1500m走者 30〜50分 1500mの自己ベスト×1.3〜1.4のペース

5000m走者 45〜70分 5000mの自己ベスト×1.15〜1.25のペース

10000m走者 60〜90分 10000mの自己ベスト×1.15〜1.25のペース

ハーフマラソン走者 80〜100分 ハーフマラソンの自己ベスト×1.15〜1.25のペース

マラソン走者 105150分 1kmあたりマラソンの自己ベスト×1.11.2のペース

 

準専門期

期間は2ヶ月間です。

800〜5000m走者

・ショートレペティション

狙いとする種目の自己記録×0.95~0.90のペースで行う。

・インターバル

狙いとする種目の自己記録×1.08~1.05のペースで行う。

急走の合計が4〜6kmになるようにする。

回復時間は短くする。

10000〜マラソン走者

・インターバル

狙いとする種目の自己記録×0.98~0.95のペースで行う。

合計距離の目安

10000m走者 10〜12km

ハーフマラソン走者 12〜15km

マラソン走者 20〜30km

 

・持続走

目安となる距離・ペース

1500m走者 4km 1500mの自己記録×1.18

5000m走者 8〜12km 5000mの自己記録×1.125

10000m走者 15km 10000mの自己記録×1.125~1.1

ハーフマラソン 25km ハーフマラソンの自己記録×1.055

マラソン 45〜50km マラソンの自己記録×1.125

 

狙いとするレースよりも短い距離のレースや長い距離のレースに出場して、スピードと持久力を磨く。

 

専門期

レースペースでのインターバルやレペティションを行います。

急走の距離や本数を増やしていき、レースの状況に近づけます。

質の高い練習の間は23日空け、その間はゆっくりとしたジョグを行います。

 

全期間に渡る注意点

回復ランニングはLTペース×1.4〜1.3といった遅いペースで行います。

上記の各時期のトレーニングはその時期に最も強調すべきトレーニングであり、それのみを行えばよいということではありません。

時期が進行しても前の時期に強調されたトレーニングを適度に混在させることが大切だそうです。

そうすることで、前の時期に獲得された能力を維持しながら、新たな能力を積み重ねることができるそうです。

 

 

以上、レナートカノーヴァ氏の練習理論をまとめてみました。

知った以上は実践してみないと、この理論が自分に合っているかは分かりません。

また、練習に絶対的な正解はありません。

実践していきながら自分に合うようにアレンジしていくといいと思います!

私もやってみます!

 

 

参考文献

レナト・カノーヴァから学ぶマラソントレーニング
レナート・カノーヴァという名前を皆さんは聞いたことがありますか?月間陸上競技で何回か取り上げられているコーチでマラソン界でもっとも有名なコーチと言っても良い方なので知っている方も多いかと思います。 一方で、やっぱりなかなか日本には海外情報が入ってこないのも事実です。私が初めてコーチカノーヴァに興味を持ったのは大学に入学
レナト・カノーヴァ(Renato Canova)のトレーニング原理 - 俺のランニング生活
大学で長距離走をやっていました。練習日誌や普段思っていること、自分の陸上競技論を書きます!

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

 

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