こんな人はいませんか?
- 「マラソンのペース感覚がなかなか養えない…」
- 「ジョギング以外の練習方法が知りたい!」
- 「ペース走やってるけど、やり方が合ってるか不安…」
こんな人のために、本記事ではマラソンの練習に効果的なペース走について解説します。
マラソンサブ3.5ほどになってくるとジョギングだけの練習では厳しくなってきます。
そこで取り入れてほしいのがペース走です。
ぜひ参考にしてみてください!
マラソンの練習に効果的なペース走とは?
まず、マラソンの練習に効果的なペース走のやり方について解説します。
ペース走の効果的なやり方について解説
あなたは、ペース走のやり方をご存知ですか?
ペース走とはその名の通り、一定のペースで走る練習のことを言います。
しかし、ただ一定のペースで走れば良いというわけではなく、ちゃんと効果的なペースや時間が存在します。
マラソンに向けての効果的なペース走の練習方法は、大きく分けて以下の2種類です。
1. マラソンと同じペースでマラソンより短い時間走る
1つ目が、マラソンと同じペースでマラソンより短い時間走るペース走です。
このペース走は、マラソン本番に向けてペース感覚をつかむのが大きな目的です。
時間については、本番よりも短く設定してください。
本番と同じかそれ以上の時間行なってしまうと、体にかかる負担が大きく、その後の怪我や体調不良に繋がってしまうからです。
確かに、本番と同じ時間行わないと不安な気持ちは分かります。
しかし、本番では調整を行うことで疲労が抜け、気持ちも入り、練習以上の力が発揮できることが多いので安心してください。
ただし、これまでフルマラソンを何回も走り、タイムもサブ3の人に関しましては、練習でもマラソン本番と同じ距離のペース走を行っても良いです。
2. LT値(乳酸性作業閾値)より少し下のペースで20~30分走る
2つ目が、LT値(乳酸性作業閾値)より少し下のペースで20~30分走るペース走です。
このペース走は、LT値(ペース走のメリットの2つ目で詳しく解説)という、ランナーの速さを決める上で大事な要素を高めるのが大きな目的です。
気になるペースについてですが、20〜30分間維持できるペースが最適です。
このペースは、楽過ぎず、きつ過ぎずというペースで、持久力をアップさせるのに効果的です。
慣れてくれば、ペースを速めたり、時間を長くしたりするなどレベルアップさせることで、走力アップに繋がります。
サブ3.5より遅いランナーのポイント練習はペース走だけでも十分
一流選手は、マラソンの練習にインターバルトレーニングなどのスピードトレーニングを取り入れています。
一流選手になってくると、マラソンとはいえ、1km3分ほどのペースになり、スピードも必要になってくるからです。
しかし、サブ3.5よりも遅いランナーには、インターバルなどのスピードに特化した練習は必須ではありません。
特に、サブ4やサブ5ともなってくると、マラソンのペースがほぼジョギングとなり、スピードはほとんど必要とされないからです。
スピードよりも、本番と同じか少し速いペースで走る練習の方が、持久力を高めることができ、マラソン本番で目標を達成しやすいのです。
人それぞれなので一概には言えませんが、私はサブ3.5より遅いランナーはポイント練習はペース走だけで十分だと思います。
ペース走のメリット3つ
次に、ペース走のメリットを3つ解説します。
1. ペース感覚が養える
1つ目は、ペース感覚が養えることです。
ペース走は、一定のペースで走ることで、ペース感覚を養うことができます。
ペース感覚がつかめれば、マラソン本番でのオーバーペースやスローペースを防ぐことができます。
最初は、ペース感覚をつかむのは難しいです。
しかし、練習を積み重ね、ペース感覚が身につくと、時計をほとんど見なくても一定のペースで走れるようになります。
テレビなどで一流選手の走りを見てみると分かりますが、彼らはほとんど時計を見ていません。
それなのにも関わらず、一定のペースで走ることができます。
ペース感覚を養うことは、自分の走力をさらに上げるためにも大事なことなのです。
2. LT値(乳酸性作業閾値)の向上
2つ目は、LT値(乳酸性作業閾値)の向上です。
LT値を説明する前に、まずは乳酸という物質について理解しておかなければいけません。
乳酸とは、エネルギー源である糖が、酸素を使わずにエネルギーを作り出す過程で発生する物質です。
よくランナーの中には、乳酸=疲労物質と勘違いしている人がいます。
確かに、乳酸は増え過ぎてしまうと疲労の原因になりますが、再びエネルギー源に戻る性質もあります。
乳酸は、増え過ぎなければランニングにとって良い効果をもたらしてくれるのです。
したがって、乳酸を増やし過ぎないことが、疲労を防ぐ上で大事なポイントとなってきます。
乳酸について理解したところで、次はLT値について解説します。
走るペースを上げると、ある一定のポイントで乳酸が一気に増え始めるポイントがあります。
このポイントがLT値です。
LT値は人によって違い、高い(LT値のペースが速い)ほど、走力が高い傾向にあります。
LT値を高めるためには、LT値より少し遅いペースのペース走を行うことが一番です。
乳酸が一気に増え始める一歩手前のペースで踏ん張ることで、乳酸濃度の上昇を抑える効果があるからです。
乳酸やLT値についてもっと知りたいと思った人は以下の記事を参考にしてください!
3. マラソン前の調整練習にも最適
3つ目は、マラソン前の調整練習にも最適だということです。
マラソン前の調整練習に、ハーフマラソンほどの距離で、本番と同じペースでのペース走を取り入れてみてください。
その練習で苦しければ、本番の目標タイムを下げ、楽過ぎれば、目標タイムを少し上げたりと、微調整を行います。
マラソン本番で失敗しないためにも、本番前に自分の調子を確かめ、それに応じた目標タイムを微調整することは、非常に大切です。
レースの予行練習みたいな感じで行うことができ、実践的でもあります。
ぜひ、ペース走をマラソン本番前に取り入れて、本番で確実な走りができるようにしましょう。
ペース走の注意点3つ
次はペース走の注意点を3つ解説します。
1. 時計を気にし過ぎない
1つ目は、時計を気にし過ぎないことです。
ペース走は、一定のペースをキープしたいがために、時計をつい気にし過ぎてしまいがちです。
しかし、時計を見て、遅ければペースを上げ、速ければペースを落としたりしていては、1kmごとのタイムは同じでも、ペースの細かいアップダウンが起きていることになります。
これでは、一定のペースで走っているとはいえません。
無理に1kmごとのタイムを同じに合わせる必要はないので、一定の強度で走ることの方を重視しましょう。
また、時計を気にし過ぎないことで、慣れてくれば時計を見なくても、設定のペースで走れるようになります。
つまり、真のペース感覚が養えるということです。
時計を見るのは、多くても500mに1回ぐらいの頻度にし、ペース 感覚をしっかり養うことの方を意識しましょう。
2. LT値より少し下のペース走の頻度は多くても週2回まで
2つ目は、LT値より少し遅いペース走を行う頻度は、多くても週2回までにすることです。
LT値より少し遅いペース走は、体にかかる負担が大きいです。
そのため、行う頻度を多くしてしまうと、疲労が抜けず、ケガにつながる可能性もあります。
筋肉が回復するのに通常2〜3日かかるので、ペース走などのポイント練習は週2〜3回にするのがベストです。
追い込み過ぎても速くなれないのがマラソンの難しいところでもあるので、しっかりと練習にメリハリをつけるようにしましょう。
3. ペースだけでなく、ランニングフォームもキープする
3つ目は、ペースだけでなく、ランニングフォームもキープすることです。
ペース走は、ペースを一定にキープする練習だけに、ついペースだけに意識がいってしまいがちです。
そして、気がつくとランニングフォームが崩れていることがあります。
ランニングフォームが崩れてしまうと、楽に速く走れないだけではなく、アンバランスになり、ケガにつながる恐れがあります。
ペース走の際、ランニングフォームがどうしても崩れてしまう場合は、少しペースを落としても構いません。
一定のペースとともに、一定のランニングフォームをキープすることも心がけましょう。
ペース走のタイムの設定方法
ここで、サブ5、サブ4、サブ3を目指す人それぞれに適した、ペース走のタイムの設定方法を紹介します。
マラソン本番と同じペースでマラソンよりも短い距離で行うペース走を「ペース走1」、LT値より少し遅いペース走を「ペース走2」と表記しています。
サブ5の場合
ペース走1→1km7分06秒ペース
ペース走2→1km6分19秒ペース
サブ4の場合
ペース走1→1km5分41秒ペース
ペース走2→1km5分17秒ペース
サブ3の場合
ペース走1→1km4分15秒ペース
ペース走2→1km4分00秒ペース
上記のペースはあくまでも目安なので、各個人で微調整してみてください!
以上、マラソンの練習に効果的なペース走について解説しました。
ペース走はペース感覚が養え、速く走る上で必要なLT値を上げることができます。
ペース感覚がつかめないうちは難しいかもしれませんが、慣れてくれば大丈夫です。
本記事を読み、ペース走について理解し練習には取り入れることでマラソンのタイムが縮めば幸いです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
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