こんな人いませんか?
- 「トレーニングのネタがなくなってきた…」
- 「ペースアップに対応できるようになりたい!」
- 「スピードと持久力を同時に鍛えたい!」
こんな人におすすめなのがビルドアップ走です。
本記事では、ビルドアップ走の意味から効果、やり方、注意点などをビルドアップ走を知らない人でも分かるように解説しています。
私自身、ビルドアップ走をやることによって、記録が大幅に伸びたこともあるので、おすすめのトレーニングです。
ぜひ、参考にしてください!
ビルドアップ走とは?
始めに、ビルドアップ走について簡単に説明します。
ビルドアップ走を一言で表すと、「徐々にペースを上げていくトレーニング」です。
ビルドアップとは、英語で「build up」と書き、「増進する、勢いを増す」という意味を表すからです。
ランニングにおいて勢いを増すのってあまりピンとこない人もいるかもしれませんが、ペースのことです。
ペースが上がるにつれて動きが大きくなり、勢いが増していきますよね。
ここでは、ビルドアップ走の意味について簡単に説明しました。
具体的なやり方については、後ほど説明していきます。
ビルドアップ走の効果
次に、ビルドアップ走の効果を4つ解説します。
1.スピードと持久力を同時に鍛えることができる
1つ目が、スピードと持久力を同時に鍛えることができます。
ビルドアップ走は、ペースを上げていく過程で長い距離を走ることができ、最後は最大のスピードに近くなるからです。
スピードと持久力を同時に鍛えることができる、かなりお得なトレーニングです。
2.ラストスパートに強くなる
2つ目が、ラストスパートに強くなります。
ビルドアップ走は、最後が一番トップスピードに近くなるからです。
最後がトップスピードに近くなるということは、レースの最後でスピードを上げる、ラストスパート力が養われます。
ラストスパートが強くなると、レースでライバルに「勝てるランナー」になります。
ラストスパート力が高ければ、ライバルとラストスパート勝負になったとき、勝てる確率が非常に高くなるからです。
単に速いランナーになるだけではなく、レースで勝てる強いランナーになるためにも、ビルドアップ走は効果的なのです。
3.ウォーミングアップを兼ねて行うことができる
3つ目が、効果というよりメリットに近いですが、ウォーミングアップを兼ねて行うことができます。
ビルドアップ走は、最初はウォーミングアップで行うようなゆったりとしたジョギングから入るからです。
そのため、ウォーミングアップも兼ねて行うことができます。
インターバル走やペース走などは、ウォーミングアップのジョギングをやった後に、しばらくしてメイン練習に入りますよね?
つまり、ウォーミングアップとメイン練習が別々に分かれているという感じです。
それに対し、ビルドアップ走は、ウォーミングアップも兼ねてペースを徐々に上げるので、別にウォーミングアップを行う必要がありません。
特に冬場は、ウォーミングアップを行った後、どうしても体が冷えてしまいます。
ビルドアップ走は、ウォーミングアップの後、そのまま他の練習でいうメイン練習に入ることができ、体を冷やさずにすみます。
体を冷やしてしまうと、肉離れやこむら返りを起こしやすくなります。
そのため、体を冷やさずに練習を行うことができるビルドアップ走は、これらの怪我を防ぐことができます。
4.様々なペースの感覚を身につけることができる
4つ目が、様々なペースの感覚を身につけることができます。
ビルドアップ走は、最初はゆったりとしたジョギングペースから最後はトップスピードと、1つの練習でペースに大きな幅があるからです。
そのため、ビルドアップ走を行ううちに様々なペースの感覚をつかめてきます。
様々なペースの感覚が身につけば、走るペースを自由自在に操ることができます。
そうなると、レースでペースによる失敗がなくなり、自己ベスト更新に大いに役に立ちます。
ビルドアップ走の具体的なやり方
ここで、ビルドアップ走の具体的なやり方について解説します。
ビルドアップ走には、大きく分けて
- ショートビルドアップ走
- ロングビルドアップ走
の2種類があります。
まずは、1のショートビルドアップ走について解説しますと、
- 距離は各個人の走力によって異なるが、だいたい5〜10km。
- 始めの1kmは、いつものウォーミングアップのペースで行い、その後ペースを徐々に上げていく。(ウォーミングアップが足りなければ、次の1kmもウォーミングアップペースで行ってもよい。)
- ペースの上げ幅は、各個人の走力によっても異なるが、だいたい1kmごとに10〜20秒ペースアップ。
次に、2のロングビルドアップ走について解説しますと、
- 距離は各個人の走力によって異なるが、だいたい10〜20km
- 始めの1kmは、いつものウォーミングアップのペースで行い、その後ペースを徐々に上げていく。(ウォーミングアップが足りなければ、次の1kmもウォーミングアップペースで行ってもよい。)
- ペースの上げ幅は、各個人の走力によっても異なるが、だいたい1kmごとに5〜10秒ペースアップ。
最初は、細かいペースアップが難しいかもしれません。
その場合は、タイムにはあまりこだわらず、自分の感覚で、ペースが徐々に上がってるなあと感じられればOKです。
慣れてくれば、時計を見なくても上手くペースを上げられるようになりす。
自分が出る大会の距離に応じて、ショートビルドアップ走とロングビルドアップ走を使い分けてみてください!
効果的なビルドアップ走にするための注意点3つ
様々な効果があるビルドアップ走ですが、やり方を間違ってしまうと、効果が薄れてしまいます。
そこで、ここでは効果的なビルドアップ走にするための注意点を解説します。
1.いきなりペースを上げ過ぎない
1つ目が、いきなりペースを上げすぎないでください。
ビルドアップ走は、ペースを徐々に上げていくことが大切で、いきなりペースを上げてしまうと効果が薄れてしまうからです。
具体的な理由は以下の2つです。
1つ目は、ペースを上げ過ぎてしまい、予定していた距離まで走れなくなってしまうからです。
特に、マラソンを考えている人は、スピードよりも持久力の方が大切です。
走る距離が短くなってしまっては、持久力を高めにくくなってしまうため、注意しましょう。
2つ目は、ペースを上げ過ぎてしまったせいで、途中でペースを落としてしまうからです。
途中でペースを落とせば、本来のビルドアップ走にならず、効果も薄れてしまいます。
しかし、ビルドアップ走に慣れないうちは、ペースを上げられなかったり、多少ペースが落ちてしまうことはあるかと思います。
そういった場合は、その時点からまたビルドアップ走を開始させればいいです。
その際、ペースアップの仕方を緩やかにしましょう。
ペースが上げられなかったり、ペースが落ちたりするのは、ペースアップの仕方が激しいことが大きな原因だからです。
最初だと、ビルドアップ走は難しく感じるかもしれませんが、慣れてくれば感覚がつかめてきます。
そうなってくれば、かなり自分のレベルが上がっているという証拠です。
2.ペースが上がってもランニングフォームは崩さない
2つ目が、ペースが上がってもランニングフォームは崩さないでください。
走るペースが上がるとランニングフォームが崩れてしまう人が多いからです。
ランニングフォームの崩れは、エネルギーロスと怪我を招きます。
ランニングは、前に進む動作であるのに、無駄に横の動きがあっては、とてももったいないです。
また、ランニングフォームが崩れ、体幹や重心のバランスが不安定になれば、左右どちらかの脚の負担が大きくなってしまい、怪我のリスクがあります。
他のトレーニングにも言えることですが、ビルドアップ走は、ランニングフォームが乱れるほど、がむしゃらに走る必要はありません。
綺麗なランニングフォームを維持したまま、徐々にペースを上げていきましょう。
3.疲労が溜まっていると感じたらペースを上げない
3つ目が、疲労が溜まっていると感じたらペースを上げないでください。
体に疲労が溜まっていると感じれば、無理してビルドアップ走を行う必要がありません。
そこで無理をしてしまえば、過度な疲労の蓄積で怪我をしてしまったり、苦しいせいでランニングフォームも乱れてしまうからです。
疲労が溜まっていると感じれば、ビルドアップ走にせず、そのままの流れでゆっくりジョギングをしましょう。
このように、ビルドアップ走はジョギングにも変更しやすいという点で、非常に融通が効くトレーニングです。
以上、ビルドアップ走について解説しました。
私自身、ビルドアップ走は初心者にも取り組みやすいトレーニングだと思っています。
強度の高いトレーニングを導入しようとして、インターバルトレーニングから始める人がいますが、初心者にはハードルが高いと思います。
ジョギングのレベルアップ版みたいなビルドアップ走から入ることでスムーズにトレーニングをレベルアップさせていくことが可能ではないでしょうか?
この記事を読み、ビルドアップについて詳しく知った上で、実践されることで、自己ベスト更新に繋がれば幸いです!
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